通貨の発行主体、仮想通貨との対比

通貨の発行主体、仮想通貨との対比

通貨の発行主体、仮想通貨との対比

通貨の発行主体、仮想通貨との対比

「通貨」には「価値の基準(価値の尺度)」という機能がありますが、そのためには必ず何らかの単位が必要です。

例えば、「円」とか「ドル」とか「ユーロ」といった単位がすぐに思い浮かぶかと思います。 単位があるからこそ、価値の基準が決められるのです。

一般的に使われる「個」とか「枚」では価値の基準としてはかなり弱くなります。

「お札2枚」のような数え方では、お札の種類やお札1枚の価値があいまいなので、基準になりにくいわけです。 例外的に「秤量貨幣」という、重さで量る貨幣がありました。

これは金や銀のような貴金属の価値が先に決まっているため、重さが価値の基準となり得たのですが、貴金属本位制ではない現代の管理通貨制度のもとでは「円」のような価値の基準となる「単位」が必要になります。

さて、では、「円」という通貨を発行しているのは誰でしょうか。 「日本銀行に決まっている」はい、ほぼ正解です。

正確には、「円」という通貨は、日本銀行と日本政府(財務省)が発行しています(日銀当座預金残高まで含めても同様の解釈でいいでしょう)。 紙幣は日本銀行が、硬貨は日本政府が発行しています。

ただし、硬貨の発行額は紙幣と比べると微々たるものですので、経済規模から考えたら、そのほとんどを日本銀行が発行していると言っていいでしょう。 ですので、「ほぼ正解」ということになります。

日本銀行のような存在を「中央銀行」といいますが、各通貨とも、その発行を担っているのは中央銀行です(アメリカの「ドル」は中央銀行中央銀行に相当する「FRB=連邦準備理事会」が、共通通貨「ユーロ」は欧州中央銀行が発行しています)。

中央銀行は「中央銀行の独立」という原則のもと、政府とは独立した存在として独自の政策を行うことになっていますが、事実上は政府の一機関と言えます。

日本銀行の場合で言えば、総裁、副総裁、審議委員は、衆参両議院の同意を得て内閣が任命しますから、人事そのものに内閣の意向が強く反映することになります。

実際、第二次安倍晋三内閣発足で、いわゆる「アベノミクス」の「異次元の金融緩和政策」を取るために、その方針に賛同する黒田東彦日銀総裁が任命されることになりました。 また、日本銀行は財務省所管の認可法人ですが、出資金の55%は政府が出資しています。

残りの45%については株式会社の株式に相当する「出資証券」が発行されて、民間が出資し、上場もされていますが、(株式会社のように)出資証券保有者が経営に関与することはできません。

つまり、事実上、日銀は政府の一機関と言っても過言ではありません(実際、職員は「みなし公務員」とされます)。 「円」という通貨の通貨発行権は日本政府(日本銀行も事実上の政府の一機関と捉えて)にあると言えそうです。